
今日(4日)は夕方から、父が合唱で参加している、オペラ「アイーダ」を鑑賞してきました。
オペラは間近でちゃんと最初から最後まで見たのは初めてでした。
物語の舞台はエジプト。エチオピア王国との戦いの最中、エジプトで奴隷として仕えているエチオピア王の娘のアイーダと、エジプト軍の将軍に任命されたラダメスが恋に落ち、ラダメスに心を寄せているエジプト王の娘アムネリスの嫉妬を買い、終には石牢にアイーダとラダメス二人が生き埋めとなるお話。
父の出番は、合唱のバリトンのパートで、いつもの合唱とは違い、兵隊の衣装とメイク付きで舞台にあがっていました。
といっても、衣装を着てしまうと、どれが父なのか全く分からない。
いつもは父の頭を目印に居場所を見つけるのですが。。。
いつしか父を目で探すのは忘れ、オペラの世界に没頭。
字幕が舞台の両袖に出るので、言葉がわからなくても、セリフが良く分かるようになっていました。
合唱、アリア、オーケストラ、そしてバレエと、盛り沢山の演出で、最後までドップリと物語を堪能。
アイーダとラダメスの"清い"としか言い様の無い愛の歌は確かに美しいと思いましたが、それ以上に、アイーダの恋敵アムネリスの歌には揺さぶられるものがありました。
嫉妬や矛盾、傲慢と背中合わせの不安や弱さなどの諸々、ラダメスへの情愛と憎しみが共に交錯する彼女の歌には、私自身も気持ちを添わせられる部分が多かったからなのかもしれません。
アイーダへの思いを貫き裁判で死を望むラダメスを前に、為す術の無いアムネリスの苦悩が、切ない歌となって胸に響きました。
配役としては悪役なのでしょうけれど、私には一番印象に残る人物でした。
あれ?そういえば、父はどこだっけ?
とうとう、最後まで見つけ出せませんでした。。。
買い物などしてから実家に立ち寄ると、すでに父は帰宅していました。
明日も公演があるので、打ち上げなどは明日までおあずけだそうです(笑)